2023年も社内カンファレンス「Excite × iXIT TechCon」を開催しました!

はじめに

エキサイトでエンジニアをしている宝田です。
今年もエキサイトHD(エキサイトとiXIT)主催の技術者向けの社内カンファレンス「Excite × iXIT TechCon」を開催しましたのでご報告いたします。

去年の第一回 TechCon についてはこちらをご覧ください。

TechCon の概要

まずはカンファレンスの概要を説明しておきます。

  • 参加者
    • エキサイトHDの技術職全員 (技術職以外の社員は任意参加)
    • ゲストとして Radiotalk の技術職
  • 開催時間
    • 10:30-18:30
  • 開催場所
    • Zoom のウェビナーを使ったオンライン開催
    • 配信を流すオフライン会場を別途用意
  • 発表内容の選定方法
    • プロポーザル形式
  • 目的
    • エキサイトHD技術職の技術的成長
    • 外部カンファレンスに向けた練習の場
  • 発表内容
タイトル
セッション 1 AWS移行を通して得られた知見や教訓
セッション 2 非公開
セッション 3 coreutils/rm Deep Dive
ランチセッション 先輩エンジニア・デザイナーに聞いてみたい◯◯なこと
セッション 4 今年度使ってみてよかったライブラリ等をご紹介!
セッション 5 あつまれ!toBプロダクトの沼
セッション 6 チーム開発のための「言葉」と「意図」
セッション 7 非公開
セッション 8 RDS peformance insight と実行計画との付き合い方
セッション 9 急激なDB書き込みが行われるサービスをリビルドした話
LT 1 クリエイティブ短期インターンの立ち上げ方
LT 2 404のエラーログから見る、攻撃者が狙ってそうなポイントをまとめてみた
LT 3 洗礼を受けた話
LT 4 相談サービスで録音管理システム構築に関して
LT 5 2022年に触ったAIの紹介
LT 6 開発ルール策定MTGのすゝめ
LT 7 アプリケーションをコンテナ化するまでの取り組み --ストアド・プロシージャ脱却編--
LT 8 良いコミットメッセージを書くために考えていること
LT 9 中途エンジニア採用のために現場のエンジニアができること
LT 10 非公開

目的

開催目的は去年と変わりませんが改めて記載します。キーワードは「成長」と「挑戦」です。

技術組織活性

本カンファレンスの参加者が技術的に成長することが目的の1つです。
登壇者は、登壇内容の調査をするインプット、資料化や発表のためのアウトプット、質疑応答やアンケートによって得られるフィードバックなどから技術的に成長することができます。
そして、聴講者は様々な登壇内容を通して何かしらの知識や気づきなどをインプットすることで成長できます。
お互いに成長し合えるようなカンファレンス作りを目指しました。

外部カンファレンスへの登壇の練習

そして、もう1つの目的は「外部カンファレンスへの登壇の練習」です。

弊社はこれまで様々なカンファレンスに協賛させていただいてきました。
協賛させていただくことでカンファレンスの成功に貢献できることは光栄なことではありますが、やはりエキサイトHDから登壇者をもっと出したいという思いがあります。
とは言え、人前で発表するのはとても緊張しますし、準備も大変です。こんな発表でいいんだろうかと考えてしまったり、ネタが無いと思ってしまったり、そうして登壇まで至らないという現状です。

そこで、社内限定公開のカンファレンスにすれば、参加者は知っている人だけなので外部カンファレンスほど登壇に億劫にはならないと考えました。その代わり、カンファレンスの形式やコンテンツは大規模なカンファレンスになるべく似せることで、本番さながらの緊張感を持って取り組めるようにしました。
このように社内カンファレンスを「外部カンファレンスに登壇するための練習場」とすることで、外部カンファレンス登壇という挑戦のお手伝いを目指しました。

去年との共通点

上述した目的を達成できるように基本的には去年のフォーマットを踏襲しました。去年と同様の取り組みを箇条書きで紹介します。

  • スムーズな進行を実現するための取り組み
    • 登壇者にカンファレンスについて事前説明会の実施
    • Zoom 操作で困らないよう登壇者・司会者のための接続テストを実施
    • 司会者のための台本を用意
    • スライド作りの中身に集中できるようスライドマスターを用意
  • カンファレンスの雰囲気作り
    • Zoom 背景の用意
    • 専用サイトの作成
    • ノベルティの作成
    • セッションの合間に流す自社のサービス紹介動画
    • 登壇者へフィードバックするフォームを用意

改善・工夫したこと

上述した通り去年のフォーマットを踏襲しつつも、去年の振り返りから改善した点や今年からチャレンジしたことがいくつかありますので紹介します。

配信のパブリックビューイング

Zoom で行われる発表をエキサイトカフェ(会社の休憩スペース)のディスプレイに映して、社員が雑談しながら配信を見れるスペースを用意しました。 パブリックビューイングを実施した理由としては、参加者同士のコミュニケーションが取れる場所を用意したかったのと、そのコミュニケーションから新しい考えや気づきなどを得て技術的成長の機会が生まれればいいなと思ったからです。 弊社は週2出社なので出社のタイミングが会う人はぜひ利用してくださいくらいの温度感で案内を流しました。 カンファレンス当日は思いのほか出社している社員が利用してくれました。

パブリックビューイングの様子
パブリックビューイングの様子

今後オフラインで実施するときのヒントになった良い取り組みだったかと思います。

TechCon の宣伝

今年は Slack などのオンラインの告知だけでなくオフラインの宣伝も行いました。
開催日時、去年の様子、今年の登壇者・発表内容の情報、ノベルティの紹介などを動画にしてエキサイトカフェのディスプレイに TechCon の宣伝として流しました。

開催前の宣伝の様子
開催前の宣伝の様子

技術職以外への TechCon の認知になったり、カンファレンスの雰囲気作りに役立ったかなと思います。

運営のリハーサル

カンファレンス実施日の数日前に運営だけでリハーサルを行いました。
運営各自に与えられた役割の確認やその際の作業内容の再現などを重点的に行いました。また、前述したパブリックビューイングも予定していたので、実際のオフライン会場でのチェックもやりました。
当日、スムーズに進行するために必要だったかと思います。

ベストコメント賞

聴講者もカンファレンスを盛り上げてくれたということを示すために去年はベストフィードバック賞を用意していました。ベストフィードバック賞とは登壇者に対するフィードバックをたくさん頑張ってくれた人に送る賞です。
そして今年は、ベストフィードバック賞に加えて、ベストコメント賞枠を用意しました。
本カンファレンスはオンライン開催ですので、登壇者に対するリアクションは基本的にはフィードバックフォームを書くか Zoom のコメントしかありません。聴講者の中で Zoom のコメントを一番頑張ってくれた方はそれだけカンファレンスを盛り上げてくれたということで表彰させていただきました。
ベストコメント賞の存在は事前に TechCon 宣伝動画でもアピールしました。

新たに設けたベストコメント賞
新たに設けたベストコメント賞

休憩時間の調整

今年はフィードバックを書いてもらう時間として LT の合間に1分のインターバルを設けました。
カンファレンス中は、セッション・LT関係なく登壇者へのフィードバックを常に参加者に促しています。去年の LT は、前の人が終わったらすぐ次の人が発表する形式だったので、参加者からフィードバックを書く時間がないとの声がありました。そのため、今年は LT の合間に1分のインターバルを設けることでフィードバックを書く時間に当てました。
登壇者へのフィードバックは登壇者のモチベーションにも繋がる重要な要素なので重要な改善だったと思います。
その他にも、運営側がパツパツにならないようにランチ前の休憩を伸ばしたり表彰のための集計時間を確保するなど、今年は時間の調整がうまくできたかと思います。

ノベルティ・専用サイトをパワーアップ

専用サイトについては、Q&Aを用意したり、フィードバックフォームや Zoom の URL リンクを用意したりして、サイトを見れば今年初参加の人や途中参加の人なども迷うことのないようにしました。また、登壇者の顔写真付きの紹介文を用意したりしてより本物のカンファレンスかのような仕上がりとなりました。
ノベルティについては、今年はカンファレンスの予算が増えた関係で長袖Tシャツ・ステッカーに加えてタオルも作ることができました。

今年のノベルティ
今年のノベルティ

開催当日

カンファレンス当日は多少トラブルもありましたが無事に開催することができました!

カンファレンス当日の様子
カンファレンス当日の様子

エキサイトHD全体で技術職は80名ほどいるのですが、参加者のユニーク数は87名でした。
エキサイトHD全体に対して告知や宣伝をしていたので企画職や営業職の方なども来ていただけたようで、Zoom のコメントにもそれが見えました。技術職以外の方にも興味を持ってもらえてるのは運営として嬉しい限りです。また、Zoom のコメント欄も常時動いており、セッションによっては100を超えるコメントで盛り上がりでした。

カンファレンスの最後には、一番良かったセッションを投票で決める「ベストスピーカー賞」、一番良かったLTを投票で決める「ベストLT賞」、たくさんフィードバックをしてくれた聴講者に対する「ベストフィードバック賞」、そして前述した「ベストコメント賞」を用意しており、表彰のときはとても盛り上がりました。
ベストスピーカー賞はコメント・テストメソッド・PR などエンジニアが普段使う言葉を読みやすく伝わるように書くことがいかに大事かを示してくれた『チーム開発のための「言葉」と「意図」』、ベストLT賞はバ美肉しつつ面白く AI の紹介をしてくれた『2022年に触ったAIの紹介』、ベストフィードバック賞とベストコメント賞はそれぞれ違う参加者の方が受賞しました!
ベストフィードバック賞に加えてベストコメント賞も用意したことで聴講者も参加してる感が更に出て良いなと思いました。

カンファレンス後のアンケートには以下のような次に繋がるコメントをたくさんいただきました。来年の検討材料にしたいと思います!

  • 発表に関して、採用に関するものから技術に関するDEEPなものもあったり、とても興味深く聴講することができました
  • 会社としてこのような文化があるのが良いと思いました!また、各事業部のリアルな事情が知れて良かったです!
  • 登壇者側として参加させていただきましたが、準備が手際よく特筆して負担が無かったので、スライドの作成に集中して取り組むことができました
  • いつか外部公開とオフライン化してほしいです
  • ワークショップがあったら参加したいです

所感と今後の展望

こういうイベントは継続することが重要だと考えていたので、今年の TechCon のテーマは「Keep Going!」にしていました。テーマ通り今年も TechCon を無事開催することができてまずはホッとしています。
今年は去年のアンケートや反省などから課題を修正しつつ、パブリックビューイングや TechCon の宣伝などをオフラインでやってみたり、パワーアップしたノベルティや専用サイトなどを用意したりと可能な限り色々と試すことができました。一緒に準備をしてくれた運営に感謝です。
また、去年同様に質の高い発表をしてくれた登壇者、うまく回してくれた司会者、コメントでの盛り上げやフィードバックをたくさんしてくれた参加者のみなさんにも感謝です。

そしてこれを機に、本カンファレンスの目的の1つでもある外部カンファレンスへの登壇が増えていけばいいなと思います。去年は弊社員から何人か登壇しましたが、まだまだその数を増やしていきたいので、本カンファレンスを練習台としてより積極的に利用してくれると嬉しいです。

今後の展望としては、2回のカンファレンス実施を経て「オンラインの社内カンファレンス」についてはある程度フォーマットができたので、次回は社外公開もしくはオフラインでの実施がチャレンジ要素となってくるのかなと思います。また、継続してアンケートや運営反省会などで出てきた課題を修正して足元を固めることも大事だと考えています。

今後も「Excite × iXIT TechCon」を Keep Going して、カンファレンスがエキサイトHDの文化として根付くことを願っています!
以上、カンファレンスまとめでした。