Amazon Route 53のDNSクエリの「追加料金不要」は、すべての料金が無料になるわけではない

こんにちは。 エキサイト株式会社の三浦です。

Amazon Route 53は、AWS上でドメインを簡単に扱うことが出来るサービスです。

使用にはもちろん料金が掛かります。

掛かる対象にはいくつか種類があるのですが、その中の一つであるDNSクエリには、このように記述があります。

aws.amazon.com

DNS クエリに対する Amazon Route 53 サービスからの応答には、料金が発生します。ただし、クエリの対象がエイリアス A レコードであり、Elastic Load Balancing インスタンス、CloudFront ディストリビューション、AWS Elastic Beanstalk 環境、API Gateway、VPC エンドポイント、または Amazon S3 ウェブサイトバケットにマッピングされている場合は、追加料金は不要です。

特定の対象の場合であれば「追加料金は不要」とのことですが、このドキュメントには「基本料金」「追加料金」という種別で料金は載っていません。 では、どういうことなのでしょうか？

ざっくり以下の二通りが考えられます。

  • クエリの対象が特定のものであれば、DNSクエリ料金はすべて無料
  • DNSクエリ料金には実は「基本料金」と「追加料金」があり、クエリ対象が特定の物の場合、「基本料金」は掛かるが「追加料金」は無料

今回はこちらを検証してみました。

検証

以下が検証対象のホストゾーンです。

検証ホストゾーン

NS・SOAレコード以外にはALBへのAレコードしかなく、「追加料金は不要」の範疇に入っていることがわかります。

このAレコードのクエリに対する実際の料金は以下になります。

料金

DNS-Queries に料金が発生していることがわかります。

以上から、「追加料金は不要」とは、「DNSクエリ料金がすべて無料」なのではなく、「基本料金」的なものは掛かるが、それ以上の「追加料金」はかからない、という意味であることがわかりました。

最後に

結果から見ればドキュメント通り「追加料金は不要」というところに落ち着きましたが、ドキュメントには「基本料金」「追加料金」という種類で料金が載っているわけではないので、確認も兼ねて検証してみました。

なにかの役に立てば幸いです。