小さなデザイナーチームで実践!レビュー依頼のワークフローを設計した話

こんにちは!SaaS・DX事業部デザイナーの鍜治本です。
前回、ブランチ機能を駆使してUIファイル管理している記事を書きました。

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事業部デザインチームでのUI更新方法が型化され、日々の作業が少し楽になった一方で、新たな課題が見えてきました。
それはレビュー依頼のやりとりです。この記事では、スラックのワークフロー機能を活用し、レビュー依頼を効率化した方法をご紹介します。

背景:レビュー依頼の課題

チームでUI更新の作業が分担できるようになった中、作業内容をレビューしてもらうにあたり課題が浮かび上がりました。

メンバーそれぞれのレビュー依頼

アナウンス手段が統一されていない

各メンバーがUI作成後にSlackで都度レビュー依頼を出しており、チャンネルは決まっているものの明確なルールは定義していませんでした。
「レビューの依頼はこのチャンネルでいいんでしたっけ…?」とメンバーに聞き、口頭で確認をとっている状態に…

依頼内容を作成するの負担が大きい

「修正なのか新規なのか」「どの箇所を見てほしいのか」など、依頼内容を毎回手書きで詳細に書くのが手間に感じる場面が多かったです。
また、プロトタイプを作成するとそれについても説明が必要に。レビュー依頼するたびに「依頼内容を説明」する必要があり、地味な負債となっていました。

これらの課題は特に、経験が浅いメンバーにとって心理的ハードルが高く、依頼が滞る原因にもなってしまいます。

解決策:ワークフロー機能を活用

この課題を解消するために、Slackのワークフロー機能を活用することに。
ワークフロー自体はデザイナー組織でも活用事例があるので、よければこちらもご覧ください。 tech.excite.co.jp

ワークフローを使えば、自己流になりがちなレビュー依頼も型化できます。
仕組み自体は簡単ですが、レビュー依頼は次のような流れにしました。

ワークフローの流れ

ワークフローの概要図
①ワークフローを立ち上げる
レビューを依頼したいメンバーがワークフローを起動。

②レビュー内容の入力
モーダルの内容に沿って、「レビューしてほしいリンク」「確認箇所」「その他備考」をフォームに記述して送信。

③該当チャンネルで通知
フォーム内容がレビュー担当者に通知され、次のアクションを促します。通知内容にはレビュー内容で記述されたリンクや、確認箇所が記載されています。

④レビュー担当者によるレビュー
レビュー担当者がボタンを押して、②レビュー内容の入力と同じくモーダルが立ち上げる。モーダルにはフォーム形式で「レビュー内容」「打合せ緊急度」を入力できるので、レビュー内容に合わせて記述&送信。

⑤レビュー依頼者への通知と共有
フォームが送信されると、レビュー依頼時のスレッドに④の内容が投稿される。

レビュー依頼者とレビュー担当者それぞれのフォーム

複数人がレビュー担当者としてレビューをする場合も、④のステップから開始でき、全て同じスレッドにまとめられます。

実際に使ってみて感じたこと

仕組み自体はシンプルですが、フォーム形式で入力できる点が大きなポイント。毎回のテキスト作成にかかる負担が軽減され、実際に自分以外のメンバーにも導入してもらっています。

ワークフローなので内容が統一され、担当者が確認しやすくなりました
元々、メンバーからも「レビューを投げる時に何を書けばいいか…?」という疑問があがっていたので、改めてレビューの流れを整頓できました。
特に、次の様なメリットがあったと感じています。

心理的ハードルを軽減できる

レビュー依頼やフィードバックのやりとり自体が簡単になり、依頼を投げるための準備といった仕込み作業を減らせました。これによって、本来のレビューに集中できるようになりますね。

必要な情報を押さえられる

依頼時に重要な要素となる「レビューで伝えるべき前情報」も必ず入力できます。新卒メンバーなど、レビュー依頼に慣れていない人もスムーズに依頼できるようになりました。

今後の展望

現在はSlack上で通知・内容確認し、具体的な修正などはミーティングをセットする流れとなっています。
ただ、これではレビュー内容と実タスクとの紐付きが弱く、後から見返した時の関連が分かりにい状態です。また、別タスクでも活かせる情報源でもあることから、レビューした内容自体にも価値がある考えています。

今後は、タスク管理をしているNotionと連携させて、もらったレビュー内容やフィードバックを関連づけたり、レビュー内容をチームのナレッジベースとして活用できないか調整してみます。

まとめ

今回の取り組みを通じて、チーム全体のレビュー依頼プロセスが出来上がったことで、メンバー同士でレビューする際の負担を減らせました。
小さな工夫でしたが、チームのコミュニケーションを円滑にできる環境作りになれたと思います。
皆さんも、ぜひワークフロー機能を試してみてください〜!